前書き
旅館業の集客について考えていたとき、私は「机上の理屈よりも、現場でお客様を迎えている人の声を聞くべきだ」と思いました。
そこで頼ったのが、古くから親交のある老舗温泉旅館の女将です。長年お客様と向き合ってきたその経験に、必ず答えがあるはず――そう考えてお願いすると、快く応じてくださいました。
宿の歴史とお客様の第一印象
「うちは戦後すぐから続いていて、玄関は当時からほとんど変わっていません。外国のお客様はここで靴を脱ぐだけで“日本に来た”と感動されるんですよ」
女将は背筋をすっと伸ばし、しなやかな手つきで暖簾を整えながら語ります。凛とした姿勢の中に柔らかな笑みと細やかな気配りがにじみ出ていました。
👉 不動産業者さん、ここは大切です。古い建物は“趣”ではなく“汚い”と映ることもあります。
実際、この宿の玄関は築年数こそ古いのですが、柱や床板が磨き込まれ、隅々まで清潔に保たれていました。だからこそ“歴史を感じるのに不快ではない”という印象につながっていたのです。
四季と空間が生む感動
「廊下の先の庭は紅葉の頃が一番きれいで、雪の季節には“まるで絵はがきだ”と驚かれます」
女将は歩幅を自然にこちらに合わせ、障子を開けるときも音一つ立てません。その所作そのものが宿の安心感を形づくっていました。
私はここで気づきました。海外の人が抱く“日本は四季を大切にする国”というイメージが現実と重なったとき、想像を超える感動になるのだと。
👉 施工業者さん、学ぶべきはここです。和の趣にモダンな快適性をどう融合させるか――その工夫が宿の印象を左右します。
この宿でも障子や畳といった和の要素に、照明や水回りなどの新しい設備が自然に調和していて、“落ち着くのに快適”という体験を実感できました。
客室で語られた本音
客室に入ると畳の香りが広がります。
「畳は毎年表替えをしているんですよ。香りが新しいほど“期待以上だった”と喜ばれます。でも写真で広く見せすぎると、実際に来たときに“思ったより狭い”“もっときれいだと思ったのに”と落胆されることもあるんです。あれは詐欺と同じです」
女将の言葉に私ははっとしました。集客のための誇張は一時的には効果があっても、信頼を失う危険が大きいのです。
実際に見た客室は写真と同じ広さで、むしろ“思ったより清潔で香りが心地よい”と感じられるものでした。誇張ではなく正直さが、安心と感動につながると実感しました。
地域案内に潜むヒント
「温泉街は古いだけでなく、最近は案内板を多言語にしたり、無料Wi-Fiを整えたりしています。便利さも評価につながりますね」
👉 観光業者の皆さん、ここが重要です。旅行者は“古さ”だけでなく“便利さ”を望んでいます。
女将が渡してくれた観光マップにも、昔ながらの名所と一緒にコンビニやWi-Fiスポットが記されており、“不便さを感じない古さ”が演出されていました。地域全体での工夫が満足度を高めると実感しました。
このインタビューで感じたこと
このインタビューで感じたのは、女将の言葉以上に、その佇まいや振る舞い自体に旅館の本質が表れていたということです。
凛とした姿勢、柔らかな物腰、細やかな気配り。そこにこそ“女将たる所以”があり、宿全体の空気をつくっていました。
集客のヒントは広告や理論ではなく、こうした日々の実践と姿勢に宿るのだと気づかされました。
私自身、この女将の在り方を見習いたいものです。
VITAリフォームのご紹介
大工工房では、旅館や宿泊施設向けに VITAリフォーム を展開しています。
女将が語った「清潔さ」「自然体の日本らしさ」「快適さと便利さの調和」を空間設計に反映させる改修をご提案します。
-
畳や格子などの伝統要素を活かしつつ清潔感を徹底
-
四季を切り取る設計や庭の演出
-
外国人にも安心なユニバーサルデザイン
-
耐震・断熱で安心の現代仕様
👉 集客につながる“期待を裏切らない空間づくり”を、ぜひ VITAリフォーム で実現してください。

0 件のコメント:
コメントを投稿
ブログにコメント来ました