はじめに
「長年住んでいる家の床が傾いている気がする…」
「中古住宅を買いたいけど、ひずみがあるって言われた…」
こういった悩みを持っている方は、多いのではないでしょうか?
家は長く住んでいると、地震や老朽化の影響で少しずつ歪んで(ひずんで)くることがあります。 また、中古住宅を買うときにも、ひずみがある家を選んでしまうと、あとで大きな修理が必要になることがあります。
では、ひずみとは何なのか?どのように直せばいいのか?工事にはどれくらいお金がかかるのか?
今回は、大工のおっちゃん工房の1級建築士 である私が、「中古住宅のひずみ」について、分かりやすく説明 します!
1. ひずみって何?なぜ家が歪むの?
「ひずみ」というのは、家の柱や床、壁などが少しずつズレたり傾いたりしている状態 のことです。
ひずみの原因はいくつかありますが、大きく分けると以下の3つになります。
① 地盤が原因のひずみ
土地の地面が弱いと、家が少しずつ沈んで傾くことがあります。特に、昔は田んぼだった場所や川の近く などは、地盤が弱いことが多いです。
▼ こんな症状があったら注意!
✅ 床にビー玉を置くと転がる
✅ 家の扉が勝手に開いたり閉じたりする
② 老朽化によるひずみ
木造の家は長く住んでいると、木が傷んでひずみが出てきます。特に、雨漏りやシロアリ被害があると、柱や床が弱くなってズレやすくなります。
▼ こんな症状があったら注意!
✅ 床がギシギシ音を立てる
✅ 壁や天井にひび割れがある
③ 施工ミスによるひずみ
家を建てるときや、過去にリフォームしたときの工事が正しくなかった場合も、ひずみが発生することがあります。
▼ こんな症状があったら注意!
✅ ある部屋だけ床が傾いている
✅ 壁のつなぎ目に大きな隙間ができている
2. ひずみがある家は大丈夫?公的な診断でチェック!
家のひずみが気になったら、まずは専門家に診てもらう ことが大切です。
① 住宅診断(ホームインスペクション)
家の専門家(建築士)が、家の状態をチェックしてくれるサービスです。特に、中古住宅を買う前に診てもらうのがオススメ です。
▼ 診断にかかる費用
✅ 5万円~10万円 程度
② 耐震診断
地震が来たときに家が安全かどうかを調べる診断です。築20年以上の家は、一度受けてみると安心です。
▼ 診断にかかる費用
✅ 無料~5万円(自治体の補助がある場合も)
診断を受けると、家のどこを直せばよいのかが分かる ので、その結果をもとに、ひずみを修正する工事を考えましょう!
3. ひずみを直す工事の種類と費用
ひずみを修正するには、いくつかの工事方法があります。
① 基礎補強工事(50万~300万円)
家の土台(基礎)が傾いている場合に行います。地盤沈下が原因のひずみ に効果的です。
✅ 小さなひび割れ補修:50万~100万円
✅ 家全体の基礎を強化:200万~300万円
② 柱・梁(はり)の補強(10万~100万円)
家の柱や梁が弱っているときに補強する工事です。シロアリ被害や木の老朽化がある場合に行います。
✅ 柱の補強:10万~30万円
✅ 新しい梁を追加する:50万~100万円
③ 耐震補強工事(50万~500万円)
ひずみのある家は、地震が来たときに倒れるリスクが高いため、耐震補強が必要になることもあります。
✅ 壁を補強する:50万~150万円
✅ 耐震補強全体:100万~500万円
4. ひずみを放置するとどうなる?
家のひずみを放っておくと、次のような危険があります。
🚨 地震で家が倒れるリスクが高くなる
🚨 扉や窓の開閉がしにくくなる
🚨 家の価値が下がり、売るときに困る
「今はそこまで気にならないから…」と放置すると、数年後に大きな修理が必要になることもあります。早めの診断と補強が大切です!
まとめ
今回は、中古住宅のひずみについて解説しました。
✅ ひずみの原因は「地盤」「老朽化」「施工ミス」など
✅ 住宅診断や耐震診断でチェックできる(5万~10万円程度)
✅ 工事には「基礎補強」「柱補強」「耐震補強」などがあり、50万~500万円ほどかかる
✅ 放置すると地震時の倒壊リスクが高まるので、早めの対策が重要
「この家、大丈夫かな?」と少しでも思ったら、まずは住宅診断や耐震診断を受けるのがおすすめです!
安全で長く住める家にするために、ぜひ参考にしてくださいね!🏡✨
🔨 この記事は、「大工のおっちゃん工房」の1級建築士が執筆しました。
ひずみが気になる方は、お気軽にご相談ください!👷♂️
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