リノベーションを考えている方へ
「同じ広さなのに、戸建て住宅よりマンションリノベの方が高いのはなぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?2025年最新トレンドと実例を交え、その理由をわかりやすくお伝えします。
リノベーションを考えている方へ
「同じ広さなのに、戸建て住宅よりマンションリノベの方が高いのはなぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?2025年最新トレンドと実例を交え、その理由をわかりやすくお伝えします。
こんにちは。総合建築アドバイザーとして、住宅の設計・施工・アドバイスを行っている私の立場から、今回は「家づくりのデザインにおいて、全部にこだわるのは本当に正解なのか?」というテーマでお話しします。
SNSや住宅雑誌などの影響で、「全部おしゃれな家を目指したい」という声をよく聞くようになりました。確かに、すべてにこだわりが詰まった理想の家には誰もが憧れます。ただ、実際の現場や予算との兼ね合いを知っている私から見ると、それは時に危険な判断にもなり得るのです。
この記事では、私がこれまで携わってきた家づくりの経験から、「全部」ではなく「部分」にこだわることのメリットと、具体的な成功事例、そして施主とビルダーの両者が納得して進められる家づくりの考え方をご紹介します。
家づくりにおいて最も難しいのは、「理想と現実のギャップ」に向き合うことです。特に予算には限りがある中で、すべてを理想通りにしようとすると、かなりの無理が生じます。
たとえば、外壁に高級な塗り壁を使いたい、全室に異なるアクセントクロスを張りたい、造作の洗面台をオーダーしたい…。それぞれは素敵な要望ですが、全体で見ればそれだけで数百万単位のコストアップにつながる可能性もあります。
しかも、こだわりを詰め込みすぎた結果、空間に統一感がなくなったり、掃除やメンテナンス性が落ちたりするケースもあります。いわば、**“良かれと思ったこだわりが住み心地を損ねる”**という本末転倒な結果になることもあるのです。
ここで私が強くお勧めしたいのが、「全部おしゃれ」を目指すのではなく、**“部分的にこだわる”**という考え方です。
住宅の設計では、「どこに力を入れるか」の取捨選択が大切です。たとえば、お客さまを迎える玄関や、家族が長時間過ごすLDKにはデザインのこだわりを集中させ、それ以外の空間はシンプルに仕上げる。こうすることで、家全体の印象は引き締まり、**デザインの“メリハリ”**が生まれます。
また、水回りや寝室などの空間は、むしろ機能性や清掃性を重視したほうが、暮らしやすさという観点では正解になるケースも多いです。
ここからは、私がこれまでアドバイスさせていただいた中で、特に効果的だったこだわりポイントをいくつか紹介します。
家の第一印象を決める場所です。ドアの素材感、照明の演出、壁材やタイルなど、ほんの一部にこだわるだけで「おっ」と思わせる空間になります。
家族の時間を最も多く過ごす場所です。照明計画や、床材、造作収納にアクセントを入れることで、日々の満足度が格段に変わります。逆に、LDKが中途半端だと、家全体の価値が下がって感じられることもあります。
毎日使う場所だからこそ、見た目だけでなく、収納力や使い勝手を意識して設計するのがおすすめです。最近では造作洗面台の人気が高いですが、そこにこだわるかどうかは“生活スタイル”次第です。
やはり家の顔。素材の選び方次第で「住宅っぽさ」から「建築作品らしさ」へ印象を変えられます。外壁の素材は一面だけグレードを上げたり、窓配置や軒の出し方でデザイン性を高めることが可能です。
設計や営業に関わる方へお伝えしたいのは、施主の「オシャレにしたい」をどう“翻訳”してあげるかという視点です。
私の立場では、日々たくさんの施主の希望を聞き、それを施工や設計の現実と照らし合わせながら「落とし所」を見つけています。重要なのは、単に「できますよ」と言うのではなく、「この範囲なら実現可能です」「この場所にこだわれば全体が引き締まります」といった現実的かつ魅力的な提案をすることです。
それによって、施主の納得感と信頼度は確実に高まります。
ここで、過去に私が関わった事例を2つ紹介します。
全体はシンプルな白基調で、素材も標準仕様。けれど、LDKの壁材・照明・床にだけとことんこだわった結果、来客から「ホテルみたい」と言われるような空間になりました。
限られた予算の中でも「ここだけは譲れない」を実現した好例です。
全室に違う壁紙、照明もバラバラ、家具もテイストが混在…。ひとつひとつは素敵でも、全体として統一感がなく、住む本人も「なんだか落ち着かない」とおっしゃっていました。
“こだわり疲れ”にならないためにも、設計段階で方向性をしっかり整理することが大切です。
総合建築アドバイザーとして伝えたいのは、家づくりにおいては「全部オシャレ」である必要はないということです。むしろ、どこにこだわるかを明確にして、その部分で120点を取ることが、暮らしの満足度を上げる近道です。
そしてその判断を、施主とハウスビルダーが共に共有しながら進めていくことで、「自分たちらしい、ちょうどいい家」にたどり着くことができると思っています。
この考え方を取り入れて、ぜひ皆さんの家づくりがより豊かで、心地よいものになることを願っています。
ご相談はいつでもお気軽にどうぞ。家づくりの“迷いどころ”に、現実と理想をつなぐ視点からアドバイスさせていただきます。
「そろそろ家を持ちたいね」とふと思った瞬間。それは何気ない日常の中にあったかもしれません。家賃が高く感じたとき、子どもが生まれて手狭に感じたとき、または、SNSで素敵な家を見たとき。
最初のきっかけは人それぞれ。でも、なんとなく動き始めてしまうと、理想とは違う方向に進んでしまうこともあります。
▶️ あなたにとって「家を建てよう」と思ったきっかけは何でしょうか?
住宅展示場に足を運ぶと、誰でもワクワクします。モデルハウスは夢のように素敵で、「こんな家に住みたい!」と心が踊るでしょう。
でも実際は、展示場の家は特別仕様で作られていることが多く、現実の予算では再現できないことも。加えて、営業トークに流されて、自分たちの本当の希望が見えなくなることもあります。
▶️ あなたは「この家に住みたい」と心から思える展示場に出会えましたか?
家づくりで最も大切なのは、「どんな暮らしがしたいか」を具体的にすること。広さ、見た目、設備よりも大事なのは、“暮らし方”です。
例えば、「朝、家族がスムーズに支度できるように洗面室を2つにしたい」や、「リビングから中庭を眺めたい」など、小さな願いが積み重なることで本当の理想が見えてきます。
▶️ あなたの理想の「暮らし方」、明確に言葉にできますか?
設計士や工務店の担当者は、家づくりのパートナー。図面や仕様だけでなく、「この人なら安心して任せられる」と思える人との出会いが成功の鍵です。
価格や性能も大事ですが、何よりも“感覚が合うか”が重要です。話しやすさ、誠実さ、そしてこちらの話をきちんと聞いてくれる姿勢。
▶️ あなたの話に耳を傾けてくれるパートナー、見つかりましたか?
どれだけ理想を詰め込んでも、予算には限りがあります。「あれもこれも」と思う気持ちは自然ですが、大切なのは“優先順位をつけること”。
削れる部分と、譲れない部分。そのバランスがうまく取れたとき、家は一気に“自分のもの”になります。
▶️ あなたが“どうしても譲れない”ポイントはどこですか?
何度も打ち合わせを重ね、ようやく形になっていく家。色、素材、間取り…すべてに「これでいい」ではなく、「これがいい」と思える瞬間が訪れたとき、それはまさに“納得できた家”です。
そして、完成したその日より、住み始めてからの満足感こそが、本当の“納得”の証になります。
▶️ あなたは「納得できた」と胸を張って言える家に向かっていますか?
家づくりは、単にモノを買うことではありません。それは、あなた自身の暮らしや価値観と向き合い、選び取る“旅”のようなもの。
「納得できる住宅建築計画」とは、誰かにとっての正解ではなく、あなたにとっての“これがいい”を見つけることなのです。
🏠 パートナー選びにお困りの際は、どうぞお気軽に「大工のおっちゃん工房」までご相談ください。あなたの“納得”を一緒にカタチにします。
お問合せからご相談ください
これから家を建てようと思っている方へ、「ちょっと聞きたいけど人には聞きにくい」お金の話。
特に税金について、不安や疑問はありませんか?
「家を建てると、どんな税金がかかるの?」
「逆に、減税制度や優遇措置って何があるの?」
「事前に準備しておかないと損することってあるの?」
そんな疑問を、建築業界&住まい相談の視点からわかりやすく解説します。
新築を考えている人の多くが、住宅ローンや建築費はしっかり調べます。
でも、税金まわりは後回しというケース、意外と多いんです。
でも実は、知らないと数十万円〜数百万円損する可能性もあるんです。
逆に、制度を使いこなせば、かなりお得に家を建てることも可能!
それでは順に見ていきましょう。
土地や家を持つと、毎年かかる税金です。建物の評価額によって金額が決まり、市町村から請求されます。
【ポイント】
・土地と建物、それぞれにかかる
・建物部分は、新築後3年間は“半額”に軽減される特例あり(長期優良住宅なら5年間)
これは市街化区域(市街地に指定されているエリア)に家を建てたときにかかる税金です。
地域によりますが、固定資産税と一緒に請求されるケースが多いです。
【参考】
税率は最大0.3%(自治体によって異なります)
建物が完成した後、1回だけかかる税金です。土地や建物を取得したことに対して課されます。
【注意点】
・固定資産税評価額をベースに計算
・住宅用の場合は控除があり軽減される(例えば建物部分に1200万円の控除など)
マイホーム取得に使った住宅ローンの金利に対して、所得税から毎年一定額が控除される制度です。
【概要(2024年基準)】
・最大13年間、年末ローン残高の0.7%を控除
・最大で年間35万円が戻るケースも
・長期優良住宅や省エネ住宅で控除上限UP
【例】
仮に年末ローン残高が3000万円なら → 年間21万円が戻る計算になります。
家を建てるときに、親や祖父母から資金援助を受けた人は要チェック。
条件を満たせば、一定金額まで贈与税がかからない特例が使えます。
【2024年度】
・省エネ住宅:1000万円まで非課税
・一般住宅:500万円まで非課税
【注意】
・住宅取得の契約日や建築確認申請のタイミングが超重要!
・事前に確認しないと使えない場合も!
家を登記する際の「登録免許税」も、新築住宅では軽減措置があります。
詳細は法務局または司法書士に確認を。
これらの住宅にすると、
✅ 固定資産税の減額期間が延びる
✅ 住宅ローン控除の上限UP
✅ 登録免許税の軽減
✅ 贈与税の非課税枠拡大
など、多くの制度で有利になります。
【注意点】
・建ててからでは申請できません!
・設計段階で「申請する前提」で進める必要あり
「この家は高性能な省エネ住宅ですよ」と証明する書類。
これはローン控除の条件にもなっている場合があります。
【重要】
・申請は建築士や設計者と相談を
・完成後では取得できません
年をまたぐと不動産取得税の計算や、住宅ローン控除の適用年がずれる可能性も。
税理士や建築士と事前にスケジュールをすり合わせるのが◎。
親との同居を前提に建てる「二世帯住宅」では、
・将来の相続税評価が下がる可能性あり
・親からの資金援助がしやすい
など、相続や贈与の面で有利になるケースもあります。
実は住宅ローン控除は、所得税だけでなく、住民税からも控除される制度があります。
つまり、「家を建てた翌年の住民税が意外と安くなった!」という声も。
家を建てると、確かに増える税金はあります。
でも、制度を活用すれば“減らせる税金”や“戻ってくるお金”もあるんです。
だからこそ、
☑ 建てる前に調べる
☑ 設計者・税理士と相談する
☑ 申請・証明書類を忘れずに取得する
この3つが本当に大切です。
「知らなかった…」では済まない住宅の税金問題。
今からでも間に合います。しっかり準備して、安心できる家づくりを進めていきましょう!
【はじめに】
「平屋って高いと聞いたけど本当?」 「老後を考えて平屋にしたいけど、予算が合うか心配…」
こうした悩みを抱えている方は少なくありません。特に最近では、平屋人気が高まりつつある中で、建築費用の問題がクローズアップされています。
実は、平屋が高いとされる理由には“誤解”も含まれています。 そして本当に重要なのは、設計の工夫と工法の選び方によって、コストは大きくコントロールできるという点です。
今回は、建築士の視点から「平屋をコスパよく建てるための知識と設計の考え方」について解説します。特に、あまり知られていない「工法」の選択がコストや間取りの自由度に大きく影響することを、やさしくお伝えしていきます。
【🏠 平屋が高くなるといわれる理由】
平屋はワンフロアで完結する住まいであり、上下移動がなく生活動線もシンプル。 高齢者にも子育て世代にも人気がありますが、その一方で「2階建てより高くなる」と言われる理由には、次のような背景があります。
🔸 屋根と基礎の面積が増える(2階建てより広い) 🔸 広い敷地が必要なため、土地費用が上がりやすい 🔸 採光や通風のために開口部が多くなり、建具費用がかさむ
これらは事実ですが、実際には設計次第で大きく変動します。
【🔑 コスパを左右するカギは「工法」と「設計」】
住宅を建てる際、「どんな間取りにするか」「どんなデザインにするか」だけでなく、実は"どんな工法で建てるか"が非常に重要です。
「工法」という言葉にピンとこない方も多いかもしれません。 簡単に言うと、「家の作り方」の種類です。どんな構造で組み上げるかによって、家の性能や建築費、自由度が変わってきます。
以下に、日本で主に使われている3つの工法を紹介します。
🔹 在来工法(木造軸組工法) ・日本で最も普及している伝統的な建築方法 ・柱と梁を使って構成される構造 ・間取りの自由度が高く、将来のリフォームにも柔軟に対応 ・施工業者ごとの技術力により品質差が出ることもある ・コスト感はやや高め〜中程度(坪65万〜85万円)
🔹 2×4(ツーバイフォー)工法 ・北米由来の壁構造。枠組みで構成され、構造体が安定 ・気密性・断熱性に優れるが、壁の位置が変えにくい ・間取りの自由度はやや低いが、施工精度が安定 ・コスト感はやや抑えめ(坪60万〜80万円)
🔹 プレハブ・パネル工法 ・工場で作られた部材を現場で組み立てる方式 ・工期が短く、品質が安定しやすい ・設計自由度は低く、規格住宅向き ・コスト感は比較的安価(坪55万〜75万円)
それぞれに一長一短があり、コスト・性能・将来性などのバランスをどう取るかが大切になります。
【🛠 設計で工夫すれば、平屋でも十分コスパは良くなる】
工法とともに、設計の工夫もコストに大きく影響します。 ここでは、建築士として実際に採用している"コスパ重視設計"の工夫ポイントをご紹介します。
✅ 建物の形をシンプルにする 凹凸のある形状やL字型の建物は見た目は良いですが、施工面積が増え、屋根・基礎・外壁の費用がかさみます。正方形や長方形ベースにまとめることで、資材ロスが少なく、施工効率も向上します。
✅ 水回りを集中配置する キッチン・洗面・浴室・トイレを一箇所にまとめると、配管距離が短くなり施工費が下がります。将来のメンテナンスもしやすくなります。
✅ 廊下をできるだけ減らす 廊下は“通るだけの空間”です。室内の動線を工夫し、廊下を最小限にすれば、限られた床面積を有効活用できます。
✅ 勾配天井で空間を広く見せる 吹き抜けにすると施工費がかさみますが、勾配天井ならコストを抑えつつ、視覚的に広がりのある空間を演出できます。
✅ 窓の数とサイズを適切にする 大きな窓は見た目も良く採光も取れますが、断熱性が落ちる上にコストも上がります。必要な場所に、必要な大きさを適切に配置することがポイントです。
【📍 実例:25坪・2×4工法で建てた平屋】
実際に兵庫県内でご相談を受けたご家族のケースをご紹介します。
👨👩👧 家族構成:30代ご夫婦+子ども1人 🏡 延床面積:約25坪 🔧 工法:2×4工法(外張り断熱仕様) 💰 建築費:約1,700万円(税別・外構別)
このご家族は「平屋で生活動線をスムーズに、かつコストは抑えたい」というご要望でした。
そこでLDKを中心に、寝室と子供部屋を回遊できる間取りを採用。水回りは北側にまとめ、家の中央に収納を配置して生活導線の短縮と家事効率を両立させました。
屋根は片流れのシンプルな形状とし、屋根面積を最小限に。勾配天井をリビングに設けることで、開放感も演出しました。
「思った以上に広く感じる」「掃除がしやすい」と、完成後も満足の声をいただいています。
【🧾 まとめ:平屋は工法と設計で“高くない家”にできる】
平屋は確かに、2階建てよりもコストがかかる面があります。 ですが、「高い家」になるか「無駄のない快適な家」になるかは、工法選びと設計の工夫にかかっています。
家族構成、ライフスタイル、将来の可変性まで視野に入れ、どの工法が適しているかを考えることが何より大切です。
まずは「自分たちに合った建て方」を知ることから始めてみませんか?
今後もこうした実例やコツを発信していきますので、気になる方はぜひチェックしてください。
こんにちは。
築古住宅の購入をきっかけに、「DIYで少しずつ手を入れながら、自分たちらしい住まいを作っていきたい」と考えている方も多いと思います。
でも実際にリフォームを始めると、ふとした疑問が出てきませんか?
この工事って、申請が必要だったの?
この壁、抜いても大丈夫?
そもそも、どこからが“NG”なんだろう?
今回は、そんな不安を解消すべく、中古住宅のリフォームで「確認申請が必要になるライン」と、賢く安価に住まいを整える方法について、できるだけ分かりやすくお話しします。
まず、「確認申請」という言葉、聞いたことはあるけれど詳しくはよく分からない、という方も多いかもしれません。
確認申請とは、
「その工事が法律(建築基準法)にちゃんと合ってますよ」と役所に確認してもらう手続きのことです。
新築はもちろん、リフォームやDIYでも、内容によっては申請が必要になるケースがあるんです。
もし必要なのに出さずに工事してしまうと、将来売却できなかったり、住宅ローンが通らなかったり、最悪の場合「違法建築」扱いになってしまうことも…。
確認申請が必要になるのは、以下のような工事です。
例:ベランダを部屋にする、小屋裏や屋根裏を部屋にする、物置を拡張して居室に
納戸→子ども部屋
ガレージ→事務所やお店
物置→書斎など
用途が変わると建築基準法上の扱いも変わります。
壁を抜く(耐力壁の場合)
柱や梁を撤去
吹き抜けを追加するなど
ロフトの追加(階として見なされる可能性あり)
外壁や屋根の形を変える工事
これらは全て、建物の構造や使い方が大きく変わるため、“事前の確認”が必須になります。
逆に「これは安心してDIYして大丈夫」という工事もたくさんあります。
クロス(壁紙)の貼り替え
床の張替え(フローリング・クッションフロアなど)
水回り設備の交換(同じ位置であればOK)
外壁の塗装や簡単な補修
間仕切り家具や棚の設置(固定しない場合)
これらは**「構造や使い方を変えない」**工事なので、確認申請はいりません。
DIY好きな方にとっては、チャレンジしやすい範囲でもあります。
実は一番悩ましいのが、「いけそうに見えるけど実はアウト」な工事です。
ロフトの新設(上階扱いになるケースあり)
壁を抜く(それが耐力壁だった場合)
浴室の拡張(配管や断熱が影響)
屋根裏の改造(固定階段や窓をつけた場合)
これらは“見た目には軽い工事”でも、構造や安全性に関わる内容が含まれるため、自己判断は危険です。
「やってしまってからでは手遅れ」になる前に、迷ったら一度プロに相談することをおすすめします。
ここからは、確認申請で引っかからず、コストを抑えて住まいを整えるコツをお伝えします。
クロスや床 → 自分で
壁の位置変更や断熱改修 → 専門業者へ
DIYも上手に使えば、数十万円単位で節約できます。
ただし「無理しない」「構造は触らない」が鉄則です。
最初は住める最低限だけ整えて、残りは後から
住みながら「本当に必要な改修」を見極める
焦らず進めることで、ムダな工事やコストを避けられます。
耐震改修、断熱リフォーム、バリアフリー工事などに補助金が出るケースあり
自治体によって制度が異なるため、早めに調べるのが吉
「ちょっと壁を動かしたいだけなのに」「使わない部屋を寝室にしたいだけなのに」——
そんな小さなリフォームでも、建築基準法の視点ではアウトになることもあります。
でも、逆に言えば、ルールの範囲内なら自由にできることもたくさんあるんです。
そのためには、「どこからが危ないラインか」を正しく知っておくことがとても大切です。
私たちは、実際に中古住宅を扱う現場で、確認申請の判断やDIY相談に多く関わっています。
「これってDIYでいける?」
「この壁、抜いてもいいの?」
「できるだけ費用を抑えたいけど安全にしたい」
そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。
びっくりするほど聞かれたことしか答えないのがモットーですが(笑)、的確な判断をお伝えできると思います。
📩 ご相談はこちらから → 大工のおっちゃん工房
鉄製の無骨な外観に惹かれて、「コンテナハウスで家を建ててみたい」と考える人が増えています。
特にYouTubeやSNSで紹介されるスタイリッシュな施工例は、予算を抑えつつ個性的な住まいを望む人たちに人気です。
ただし、実際に住宅として長く住むことができるのか、建築費用や間取りの自由度はどうなのかなど、気になる点も多いのが現実です。
本記事では「コンテナハウスで35坪の家を建てる」という現実的なテーマをもとに、費用感や設計面、在来工法との違いなどを総合的に検証します。
35坪は3LDK〜4LDK程度の間取りがとれる、一般的なファミリー住宅のボリュームです。
この広さをコンテナハウスで実現する場合、よく使われるのは以下の構成です。
20ftコンテナ(約6㎡) × 6〜8本
40ftコンテナ(約12㎡) × 3〜4本
これらを組み合わせてL字型やコの字型に配置し、必要に応じて吹き抜けやデッキを挿入することで住宅らしい間取りに仕上げていきます。
コンテナハウスは「ローコスト建築」と思われがちですが、実はそう単純ではありません。
実際の総工費は2000万円〜2500万円ほどになるケースが多く、これは木造住宅と大きく変わりません。
主な費用の内訳は次のとおりです:
コンテナ本体の購入(中古で1本40〜70万円)
加工・補強工事(構造的に壁や窓を開けるための作業)
内装・断熱工事(鉄は熱を通しやすいため、高性能断熱が必須)
設備工事(電気・水道・トイレ・キッチンなど)
基礎・外構・デッキ等の付帯工事
✨「コンテナを並べただけ」では住宅として成立しないため、トータルコストは木造住宅とほぼ同等になります。
コンテナの構造上、壁を抜くことが難しいため、間取りの自由度は在来工法より低くなります。
開口部や導線設計に制約が出やすく、設計には専門的な知識と工夫が必要です。
鉄製のため夏は非常に暑く、冬は非常に寒い。
高性能な断熱材(ウレタン吹付やスタイロフォームなど)を全面に施工しないと、住宅としての快適性を保てません。
結露対策も含め、通常の住宅よりもシビアな施工精度が求められます。
雨音や振動が響きやすいため、静かな居住性を求める人には不向きな一面もあります。
海沿いなどでは塩害による錆びにも注意が必要です。
設計自由度が高く、家族構成や将来の変化にも対応しやすい
断熱・気密性能も高めやすく、長く暮らす住宅として安心
固定資産税・住宅ローン・建築確認の取り扱いもスムーズ
短期間で建てられる/移設が可能
意匠性が高く、話題性のある空間づくりに向いている
住宅用途ではなく、セカンドハウスや商用施設との相性が良い
オシャレで個性的な空間を求める方
土地が限られた場所で、仮設・短期的な施設を計画中
グランピング、カフェ、ギャラリー、宿泊施設などの商用利用
離れや趣味部屋、週末用のセカンドハウスとしての使用
断熱・快適性・構造上の制限を理解した上で導入すべき
将来的な間取り変更や設備更新は難しいため、住み替えや売却も見越した判断が必要
✅ 「コンテナハウスは安い」と思われがちですが、住める状態にするにはそれなりの費用と工夫が必要です。
✅ 長期の居住にはやや不向きな面がある一方で、商用施設や趣味の空間としては非常に魅力的。
コンテナハウスは、建築コストの削減よりも、「建物に物語性やブランド価値をつけたい人」に向いている建築といえます。
家は、誰かの“憧れ”を真似るものではなく、自分の暮らしに必要な“道具”として選ぶものです。
「コンテナが気になるけど、住宅としてどうなの?」と迷っている方は、次の視点で考えてみてください:
5年後・10年後のライフスタイルを見越しているか?
快適性やメンテナンス性はどのくらい重視するか?
空間の魅せ方を大切にしたいか?
この記事が、あなたの家づくりの参考になれば幸いです。
わからないことや、実際のプランに関するご相談も受け付けています。お気軽にご相談ください。
〜日本の“本物の魅力”を伝える空間づくりとは?〜
インバウンド需要が再び高まりつつある今、旅館業界にとって「海外のお客様に選ばれるデザイン」とはどんなものでしょうか?
単なる“和風”ではなく、本物の日本らしさを体感できる旅館こそが、今や世界の観光客に求められています。
この記事では、数多くの旅館・古民家リノベーションを手がけてきた立場から、
海外観光客にウケる旅館デザイン5選と、やってはいけないNG例5選を紹介します。
また、理想の空間をシミュレーションできる「3Dパース」や「ウォークスルーVR」など、体験重視の時代に合った提案方法についてもご案内します。
外国人旅行者にとって「畳の上で寝る」ことは憧れでありながら、腰や寝返りの問題で苦手とする声も多いのが現実。
そこで人気なのが、畳の上にロータイプのベッドを置くスタイル。
伝統の雰囲気はそのままに、快適な睡眠を実現できます。
✔️ 3Dパースで客室を可視化すれば、畳×ベッドの雰囲気を事前に伝えられます。
過度に装飾された“和風テーマパーク”のような内装ではなく、
無垢材・漆喰・竹など自然素材を活かした落ち着きのある空間が好まれます。
欧米圏を中心に「ミニマリズム」への共感が高まっており、日本の簡素美はまさにそれに合致します。
大浴場が苦手な外国人観光客は少なくありません。
そのため、半露天付きの客室や貸切風呂が非常に高評価を得ます。
木の塀や石畳、坪庭を組み合わせた**“自分だけの日本庭園風露天”**は特に人気。
障子を通した柔らかい自然光や、窓越しに見える日本庭園の眺めは、
外国人旅行者にとって「映画のような日本」の象徴的体験です。
視覚・感情に訴える設計を、CGパースや動画で事前に提示すれば集客効果も上がります。
茶室風のスペースや床の間、着物をかけて写真を撮れるコーナーなど、
空間そのものが“文化体験”になる工夫が喜ばれます。
館内のデザインと体験要素をセットで企画することで、
「ここでしかできない体験」を演出できます。
海外ウケを狙って赤い提灯や金箔風装飾を多用した内装は、
本来の日本文化からは大きく逸脱しています。
「本物志向の旅人」はすぐに違和感を感じます。
近年増えているのが、畳風のプリントクロス+洋式ベッド+壁紙障子といった
一見“和”に見えるだけの空間。
ディテールの精度が低いと「フェイク感」が出てしまい、
レビューでも厳しい評価につながります。
昔ながらの旅館では照明が暗く、特に海外客にとっては「陰気」「不安」といった印象になることも。
**「夜に撮影しても映える照明計画」**は必須です。
海外観光客は大きなスーツケースを持参するため、
玄関・床の間・ベッド脇などの荷物置きスペースが不足しているとストレスに直結します。
設計段階でのシミュレーションが重要です。
お風呂の入り方、靴を脱ぐ場所、トイレの使い方など、
日本特有のルールを外国語で明確に伝えていない旅館はトラブルの元です。
英語・中国語などで案内サインを整え、「わかりやすく安心」な環境づくりを。
せっかく理想の設計をしても、完成前にそれを正確に伝えることができなければ
予約にも繋がりません。
私たちは、旅館や宿泊施設のために:
3Dパースで客室・共用部の雰囲気をリアルに表現
ウォークスルー型のシミュレーションで各部屋のつながりを体験可能
デザインの海外向けプレゼン資料にも対応
「海外客向けの旅館を作るけど、自信がない…」という方は、
一度、3Dパースで空間を“見せる”ことから始めてみませんか?
日本の旅館がもつ“本物の魅力”は、決して派手さではありません。
木の香り、光の揺らぎ、風が通る音、そして人のもてなし。
この記事が、「海外からの宿泊客に選ばれる旅館づくり」のヒントになれば幸いです。
気になる方は、空間づくりのご相談もお気軽にどうぞ。
「広いリビングがあるのに、なんだか落ち着かない」
「家族と仲が悪いわけじゃないけれど、距離が近すぎて疲れる」
「隣家との距離が近くて、昼間もカーテンが開けられない」
こうしたお悩み、実は多くの住宅で見られる“パーソナルスペース”の不足が原因かもしれません。
パーソナルスペースとは、人が無意識に感じる“心地よい距離感”のこと。
これは家の中でも、外との関係でも、とても大切な要素です。
特に近年では、テレワークの定着や暮らしの多様化により、「物理的な広さ」よりも「心理的な余裕」が重要視されるようになってきました。
この記事では、住宅設計のプロの視点から「パーソナルスペース」の重要性と、間取りの工夫で心地よさを実現する方法をご紹介します。
私たちは普段、電車の中や職場で「これ以上近づかれると不快だな」と感じることがあります。
このような“心理的な縄張り”のような空間が、パーソナルスペースです。
住宅設計においても、このスペースが適切に確保されていないと…
ストレスがたまる
常に誰かに見られている感覚になる
自分の「居場所」が感じられない
といった問題が発生し、暮らしの質を大きく損なってしまいます。
都市部や住宅密集地では、建物同士の距離が1〜2mしかないケースも珍しくありません。
この場合、窓同士が真正面に向き合ってしまい、常にカーテンを閉めて暮らす羽目に。
【改善策】
窓の配置や高さをずらす
目隠しルーバーや植栽を活用する
壁で完全に遮るのではなく、「視線だけをカット」する工夫が有効
これらの工夫を行えば、外からの視線を遮りつつも、風や光は取り入れられる開放的な住まいが実現できます。
洗面室と寝室が隣接していて、夜間の使用音が気になる
トイレの扉がリビングと向かい合っている
子どもの動線と在宅ワークスペースが交錯する
こうした“日々のちょっとした気まずさ”が、蓄積して大きなストレスになることも。
【改善策】
音の出る場所は寝室と距離を取る
回遊動線や2WAY導線で交差を避ける
ワンクッションとなる「緩衝空間(廊下や収納)」を設ける
設計段階で意識することで、気配を気にしすぎない暮らしをつくることができます。
「リビングが広いから十分でしょ」と思われがちですが、実は広い空間の中でも“どこにも落ち着けない”という感覚はありえます。
【改善策】
ソファの向きを少し斜めにして空間を仕切る
本棚や観葉植物などで“視線を遮る”演出をする
1畳程度でも「こもれるスペース」があると、心理的に安心できる
家族みんなで過ごす空間に加えて、「自分だけの場所」が少しでもあることが、心のゆとりを生みます。
ここでひとつご提案があります。
こうした「距離感の悩み」は、図面や紙の間取りだけではなかなかイメージしにくいのが現実です。
視線の交錯、音の届き方、動線の交差——
これらは完成してから気づいて「もっと考えればよかった…」となりやすいポイントです。
そこで当工房では、実際にパーソナルスペースを“歩いて体感”できる3Dシミュレーションを提供しています。
間取り図を元に、リアルな空間を3Dパースで再現
家の中を歩くように操作できるため、「視線」「距離」「広さ」が感覚でつかめる
プランの微調整にも対応。複数パターンの比較も可能
これは単なる「見た目の確認」ではなく、暮らし方のシミュレーションです。
家を新築・注文住宅で計画中の方
リノベーションで暮らしを整えたい方
家族との関係や生活動線でストレスを感じている方
「今の間取り、どこか違和感がある…」と感じている方
完成前に“歩いて確認”できれば、後悔のリスクはぐっと減らせます。
図面と感覚のギャップを埋めるのが、この3D体感ツールの役目です。
パーソナルスペースは、目に見えないけれど確実に私たちの暮らしに影響を与える要素です。
家族の距離感、隣人との関係、1人の時間の確保。
「大切な人との適切な距離感」をつくることが、結果として心の安定にもつながります。
自分の家の間取り図を見直してみる
気になる場所にチェックを入れてみる
「一度シミュレーションしてみたい」と思ったら、お気軽にご相談を!
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家づくりに不安はつきものです。「どんな家にすればよいか分からない」「外観や間取りのイメージがわかない」と感じて、なかなか前に進めない人も少なくありません。
たとえば、紙の図面を見ても暮らしのイメージがつかめなかったり、間取りを考えたものの、現実的かどうか自信が持てなかったりすることがあります。
そんな方にこそおすすめしたいのが、「大工のおっちゃん工房」が提案する、3Dパースを使って視覚的に家づくりを進める方法です。
この記事では、専門知識がなくても安心して進められる、建築士との8つのステップをご紹介します。3D完成予定パースを使って、最初から完成イメージを見ながら判断できるのが最大の特長です。
読むことで、家づくりに対する不安がやわらぎ、夢を現実に近づける方法が見えてくるはずです。
さっそく、家づくりの第一歩からみていきましょう。
旅館業界において、今、2つの流れがはっきりと見えてきました。 ひとつは、都市部や外資系、または大手企業のバックアップを受けて、リノベーションやブランディングを進める「資金力のある旅館」。 もうひとつは、地方で長く家業として営まれ、家族単位でこだわりを持って続けている「個人経営の旅...