リノベーションを考えている方へ
「同じ広さなのに、戸建て住宅よりマンションリノベの方が高いのはなぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?2025年最新トレンドと実例を交え、その理由をわかりやすくお伝えします。
リノベーションを考えている方へ
「同じ広さなのに、戸建て住宅よりマンションリノベの方が高いのはなぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?2025年最新トレンドと実例を交え、その理由をわかりやすくお伝えします。
こんにちは。総合建築アドバイザーとして、住宅の設計・施工・アドバイスを行っている私の立場から、今回は「家づくりのデザインにおいて、全部にこだわるのは本当に正解なのか?」というテーマでお話しします。
SNSや住宅雑誌などの影響で、「全部おしゃれな家を目指したい」という声をよく聞くようになりました。確かに、すべてにこだわりが詰まった理想の家には誰もが憧れます。ただ、実際の現場や予算との兼ね合いを知っている私から見ると、それは時に危険な判断にもなり得るのです。
この記事では、私がこれまで携わってきた家づくりの経験から、「全部」ではなく「部分」にこだわることのメリットと、具体的な成功事例、そして施主とビルダーの両者が納得して進められる家づくりの考え方をご紹介します。
家づくりにおいて最も難しいのは、「理想と現実のギャップ」に向き合うことです。特に予算には限りがある中で、すべてを理想通りにしようとすると、かなりの無理が生じます。
たとえば、外壁に高級な塗り壁を使いたい、全室に異なるアクセントクロスを張りたい、造作の洗面台をオーダーしたい…。それぞれは素敵な要望ですが、全体で見ればそれだけで数百万単位のコストアップにつながる可能性もあります。
しかも、こだわりを詰め込みすぎた結果、空間に統一感がなくなったり、掃除やメンテナンス性が落ちたりするケースもあります。いわば、**“良かれと思ったこだわりが住み心地を損ねる”**という本末転倒な結果になることもあるのです。
ここで私が強くお勧めしたいのが、「全部おしゃれ」を目指すのではなく、**“部分的にこだわる”**という考え方です。
住宅の設計では、「どこに力を入れるか」の取捨選択が大切です。たとえば、お客さまを迎える玄関や、家族が長時間過ごすLDKにはデザインのこだわりを集中させ、それ以外の空間はシンプルに仕上げる。こうすることで、家全体の印象は引き締まり、**デザインの“メリハリ”**が生まれます。
また、水回りや寝室などの空間は、むしろ機能性や清掃性を重視したほうが、暮らしやすさという観点では正解になるケースも多いです。
ここからは、私がこれまでアドバイスさせていただいた中で、特に効果的だったこだわりポイントをいくつか紹介します。
家の第一印象を決める場所です。ドアの素材感、照明の演出、壁材やタイルなど、ほんの一部にこだわるだけで「おっ」と思わせる空間になります。
家族の時間を最も多く過ごす場所です。照明計画や、床材、造作収納にアクセントを入れることで、日々の満足度が格段に変わります。逆に、LDKが中途半端だと、家全体の価値が下がって感じられることもあります。
毎日使う場所だからこそ、見た目だけでなく、収納力や使い勝手を意識して設計するのがおすすめです。最近では造作洗面台の人気が高いですが、そこにこだわるかどうかは“生活スタイル”次第です。
やはり家の顔。素材の選び方次第で「住宅っぽさ」から「建築作品らしさ」へ印象を変えられます。外壁の素材は一面だけグレードを上げたり、窓配置や軒の出し方でデザイン性を高めることが可能です。
設計や営業に関わる方へお伝えしたいのは、施主の「オシャレにしたい」をどう“翻訳”してあげるかという視点です。
私の立場では、日々たくさんの施主の希望を聞き、それを施工や設計の現実と照らし合わせながら「落とし所」を見つけています。重要なのは、単に「できますよ」と言うのではなく、「この範囲なら実現可能です」「この場所にこだわれば全体が引き締まります」といった現実的かつ魅力的な提案をすることです。
それによって、施主の納得感と信頼度は確実に高まります。
ここで、過去に私が関わった事例を2つ紹介します。
全体はシンプルな白基調で、素材も標準仕様。けれど、LDKの壁材・照明・床にだけとことんこだわった結果、来客から「ホテルみたい」と言われるような空間になりました。
限られた予算の中でも「ここだけは譲れない」を実現した好例です。
全室に違う壁紙、照明もバラバラ、家具もテイストが混在…。ひとつひとつは素敵でも、全体として統一感がなく、住む本人も「なんだか落ち着かない」とおっしゃっていました。
“こだわり疲れ”にならないためにも、設計段階で方向性をしっかり整理することが大切です。
総合建築アドバイザーとして伝えたいのは、家づくりにおいては「全部オシャレ」である必要はないということです。むしろ、どこにこだわるかを明確にして、その部分で120点を取ることが、暮らしの満足度を上げる近道です。
そしてその判断を、施主とハウスビルダーが共に共有しながら進めていくことで、「自分たちらしい、ちょうどいい家」にたどり着くことができると思っています。
この考え方を取り入れて、ぜひ皆さんの家づくりがより豊かで、心地よいものになることを願っています。
ご相談はいつでもお気軽にどうぞ。家づくりの“迷いどころ”に、現実と理想をつなぐ視点からアドバイスさせていただきます。
「そろそろ家を持ちたいね」とふと思った瞬間。それは何気ない日常の中にあったかもしれません。家賃が高く感じたとき、子どもが生まれて手狭に感じたとき、または、SNSで素敵な家を見たとき。
最初のきっかけは人それぞれ。でも、なんとなく動き始めてしまうと、理想とは違う方向に進んでしまうこともあります。
▶️ あなたにとって「家を建てよう」と思ったきっかけは何でしょうか?
住宅展示場に足を運ぶと、誰でもワクワクします。モデルハウスは夢のように素敵で、「こんな家に住みたい!」と心が踊るでしょう。
でも実際は、展示場の家は特別仕様で作られていることが多く、現実の予算では再現できないことも。加えて、営業トークに流されて、自分たちの本当の希望が見えなくなることもあります。
▶️ あなたは「この家に住みたい」と心から思える展示場に出会えましたか?
家づくりで最も大切なのは、「どんな暮らしがしたいか」を具体的にすること。広さ、見た目、設備よりも大事なのは、“暮らし方”です。
例えば、「朝、家族がスムーズに支度できるように洗面室を2つにしたい」や、「リビングから中庭を眺めたい」など、小さな願いが積み重なることで本当の理想が見えてきます。
▶️ あなたの理想の「暮らし方」、明確に言葉にできますか?
設計士や工務店の担当者は、家づくりのパートナー。図面や仕様だけでなく、「この人なら安心して任せられる」と思える人との出会いが成功の鍵です。
価格や性能も大事ですが、何よりも“感覚が合うか”が重要です。話しやすさ、誠実さ、そしてこちらの話をきちんと聞いてくれる姿勢。
▶️ あなたの話に耳を傾けてくれるパートナー、見つかりましたか?
どれだけ理想を詰め込んでも、予算には限りがあります。「あれもこれも」と思う気持ちは自然ですが、大切なのは“優先順位をつけること”。
削れる部分と、譲れない部分。そのバランスがうまく取れたとき、家は一気に“自分のもの”になります。
▶️ あなたが“どうしても譲れない”ポイントはどこですか?
何度も打ち合わせを重ね、ようやく形になっていく家。色、素材、間取り…すべてに「これでいい」ではなく、「これがいい」と思える瞬間が訪れたとき、それはまさに“納得できた家”です。
そして、完成したその日より、住み始めてからの満足感こそが、本当の“納得”の証になります。
▶️ あなたは「納得できた」と胸を張って言える家に向かっていますか?
家づくりは、単にモノを買うことではありません。それは、あなた自身の暮らしや価値観と向き合い、選び取る“旅”のようなもの。
「納得できる住宅建築計画」とは、誰かにとっての正解ではなく、あなたにとっての“これがいい”を見つけることなのです。
🏠 パートナー選びにお困りの際は、どうぞお気軽に「大工のおっちゃん工房」までご相談ください。あなたの“納得”を一緒にカタチにします。
お問合せからご相談ください
これから家を建てようと思っている方へ、「ちょっと聞きたいけど人には聞きにくい」お金の話。
特に税金について、不安や疑問はありませんか?
「家を建てると、どんな税金がかかるの?」
「逆に、減税制度や優遇措置って何があるの?」
「事前に準備しておかないと損することってあるの?」
そんな疑問を、建築業界&住まい相談の視点からわかりやすく解説します。
新築を考えている人の多くが、住宅ローンや建築費はしっかり調べます。
でも、税金まわりは後回しというケース、意外と多いんです。
でも実は、知らないと数十万円〜数百万円損する可能性もあるんです。
逆に、制度を使いこなせば、かなりお得に家を建てることも可能!
それでは順に見ていきましょう。
土地や家を持つと、毎年かかる税金です。建物の評価額によって金額が決まり、市町村から請求されます。
【ポイント】
・土地と建物、それぞれにかかる
・建物部分は、新築後3年間は“半額”に軽減される特例あり(長期優良住宅なら5年間)
これは市街化区域(市街地に指定されているエリア)に家を建てたときにかかる税金です。
地域によりますが、固定資産税と一緒に請求されるケースが多いです。
【参考】
税率は最大0.3%(自治体によって異なります)
建物が完成した後、1回だけかかる税金です。土地や建物を取得したことに対して課されます。
【注意点】
・固定資産税評価額をベースに計算
・住宅用の場合は控除があり軽減される(例えば建物部分に1200万円の控除など)
マイホーム取得に使った住宅ローンの金利に対して、所得税から毎年一定額が控除される制度です。
【概要(2024年基準)】
・最大13年間、年末ローン残高の0.7%を控除
・最大で年間35万円が戻るケースも
・長期優良住宅や省エネ住宅で控除上限UP
【例】
仮に年末ローン残高が3000万円なら → 年間21万円が戻る計算になります。
家を建てるときに、親や祖父母から資金援助を受けた人は要チェック。
条件を満たせば、一定金額まで贈与税がかからない特例が使えます。
【2024年度】
・省エネ住宅:1000万円まで非課税
・一般住宅:500万円まで非課税
【注意】
・住宅取得の契約日や建築確認申請のタイミングが超重要!
・事前に確認しないと使えない場合も!
家を登記する際の「登録免許税」も、新築住宅では軽減措置があります。
詳細は法務局または司法書士に確認を。
これらの住宅にすると、
✅ 固定資産税の減額期間が延びる
✅ 住宅ローン控除の上限UP
✅ 登録免許税の軽減
✅ 贈与税の非課税枠拡大
など、多くの制度で有利になります。
【注意点】
・建ててからでは申請できません!
・設計段階で「申請する前提」で進める必要あり
「この家は高性能な省エネ住宅ですよ」と証明する書類。
これはローン控除の条件にもなっている場合があります。
【重要】
・申請は建築士や設計者と相談を
・完成後では取得できません
年をまたぐと不動産取得税の計算や、住宅ローン控除の適用年がずれる可能性も。
税理士や建築士と事前にスケジュールをすり合わせるのが◎。
親との同居を前提に建てる「二世帯住宅」では、
・将来の相続税評価が下がる可能性あり
・親からの資金援助がしやすい
など、相続や贈与の面で有利になるケースもあります。
実は住宅ローン控除は、所得税だけでなく、住民税からも控除される制度があります。
つまり、「家を建てた翌年の住民税が意外と安くなった!」という声も。
家を建てると、確かに増える税金はあります。
でも、制度を活用すれば“減らせる税金”や“戻ってくるお金”もあるんです。
だからこそ、
☑ 建てる前に調べる
☑ 設計者・税理士と相談する
☑ 申請・証明書類を忘れずに取得する
この3つが本当に大切です。
「知らなかった…」では済まない住宅の税金問題。
今からでも間に合います。しっかり準備して、安心できる家づくりを進めていきましょう!
【はじめに】
「平屋って高いと聞いたけど本当?」 「老後を考えて平屋にしたいけど、予算が合うか心配…」
こうした悩みを抱えている方は少なくありません。特に最近では、平屋人気が高まりつつある中で、建築費用の問題がクローズアップされています。
実は、平屋が高いとされる理由には“誤解”も含まれています。 そして本当に重要なのは、設計の工夫と工法の選び方によって、コストは大きくコントロールできるという点です。
今回は、建築士の視点から「平屋をコスパよく建てるための知識と設計の考え方」について解説します。特に、あまり知られていない「工法」の選択がコストや間取りの自由度に大きく影響することを、やさしくお伝えしていきます。
【🏠 平屋が高くなるといわれる理由】
平屋はワンフロアで完結する住まいであり、上下移動がなく生活動線もシンプル。 高齢者にも子育て世代にも人気がありますが、その一方で「2階建てより高くなる」と言われる理由には、次のような背景があります。
🔸 屋根と基礎の面積が増える(2階建てより広い) 🔸 広い敷地が必要なため、土地費用が上がりやすい 🔸 採光や通風のために開口部が多くなり、建具費用がかさむ
これらは事実ですが、実際には設計次第で大きく変動します。
【🔑 コスパを左右するカギは「工法」と「設計」】
住宅を建てる際、「どんな間取りにするか」「どんなデザインにするか」だけでなく、実は"どんな工法で建てるか"が非常に重要です。
「工法」という言葉にピンとこない方も多いかもしれません。 簡単に言うと、「家の作り方」の種類です。どんな構造で組み上げるかによって、家の性能や建築費、自由度が変わってきます。
以下に、日本で主に使われている3つの工法を紹介します。
🔹 在来工法(木造軸組工法) ・日本で最も普及している伝統的な建築方法 ・柱と梁を使って構成される構造 ・間取りの自由度が高く、将来のリフォームにも柔軟に対応 ・施工業者ごとの技術力により品質差が出ることもある ・コスト感はやや高め〜中程度(坪65万〜85万円)
🔹 2×4(ツーバイフォー)工法 ・北米由来の壁構造。枠組みで構成され、構造体が安定 ・気密性・断熱性に優れるが、壁の位置が変えにくい ・間取りの自由度はやや低いが、施工精度が安定 ・コスト感はやや抑えめ(坪60万〜80万円)
🔹 プレハブ・パネル工法 ・工場で作られた部材を現場で組み立てる方式 ・工期が短く、品質が安定しやすい ・設計自由度は低く、規格住宅向き ・コスト感は比較的安価(坪55万〜75万円)
それぞれに一長一短があり、コスト・性能・将来性などのバランスをどう取るかが大切になります。
【🛠 設計で工夫すれば、平屋でも十分コスパは良くなる】
工法とともに、設計の工夫もコストに大きく影響します。 ここでは、建築士として実際に採用している"コスパ重視設計"の工夫ポイントをご紹介します。
✅ 建物の形をシンプルにする 凹凸のある形状やL字型の建物は見た目は良いですが、施工面積が増え、屋根・基礎・外壁の費用がかさみます。正方形や長方形ベースにまとめることで、資材ロスが少なく、施工効率も向上します。
✅ 水回りを集中配置する キッチン・洗面・浴室・トイレを一箇所にまとめると、配管距離が短くなり施工費が下がります。将来のメンテナンスもしやすくなります。
✅ 廊下をできるだけ減らす 廊下は“通るだけの空間”です。室内の動線を工夫し、廊下を最小限にすれば、限られた床面積を有効活用できます。
✅ 勾配天井で空間を広く見せる 吹き抜けにすると施工費がかさみますが、勾配天井ならコストを抑えつつ、視覚的に広がりのある空間を演出できます。
✅ 窓の数とサイズを適切にする 大きな窓は見た目も良く採光も取れますが、断熱性が落ちる上にコストも上がります。必要な場所に、必要な大きさを適切に配置することがポイントです。
【📍 実例:25坪・2×4工法で建てた平屋】
実際に兵庫県内でご相談を受けたご家族のケースをご紹介します。
👨👩👧 家族構成:30代ご夫婦+子ども1人 🏡 延床面積:約25坪 🔧 工法:2×4工法(外張り断熱仕様) 💰 建築費:約1,700万円(税別・外構別)
このご家族は「平屋で生活動線をスムーズに、かつコストは抑えたい」というご要望でした。
そこでLDKを中心に、寝室と子供部屋を回遊できる間取りを採用。水回りは北側にまとめ、家の中央に収納を配置して生活導線の短縮と家事効率を両立させました。
屋根は片流れのシンプルな形状とし、屋根面積を最小限に。勾配天井をリビングに設けることで、開放感も演出しました。
「思った以上に広く感じる」「掃除がしやすい」と、完成後も満足の声をいただいています。
【🧾 まとめ:平屋は工法と設計で“高くない家”にできる】
平屋は確かに、2階建てよりもコストがかかる面があります。 ですが、「高い家」になるか「無駄のない快適な家」になるかは、工法選びと設計の工夫にかかっています。
家族構成、ライフスタイル、将来の可変性まで視野に入れ、どの工法が適しているかを考えることが何より大切です。
まずは「自分たちに合った建て方」を知ることから始めてみませんか?
今後もこうした実例やコツを発信していきますので、気になる方はぜひチェックしてください。
旅館業界において、今、2つの流れがはっきりと見えてきました。 ひとつは、都市部や外資系、または大手企業のバックアップを受けて、リノベーションやブランディングを進める「資金力のある旅館」。 もうひとつは、地方で長く家業として営まれ、家族単位でこだわりを持って続けている「個人経営の旅...